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男子日本代表:日本 77-97 ドイツ「失点しても次のオフェンスに早く切り替えることを意識していきたい」渡邊雄太選手

2024年7月28日

 世界トップ12が集うパリ2024オリンピックが開幕。男子日本代表の初戦は、昨年のFIBAワールドカップチャンピオンのドイツ。国際大会において、ドイツとはこれで3度目の対戦になりますが、偶然にもすべてが開幕戦です。昨年、沖縄で開催されたFIBAワールドカップでは、前半で31-53と22点差をつけられました。事前に強化試合を行ったことで相手の特徴や強度も把握して臨んだ今回は、第3クォーター中盤まで一桁点差で凌ぎます。しかし、日本の弱点であるインサイドを執拗に攻められたことで20点差がつき、77-97でリードを奪うことはできませんでした。

 東京2020オリンピックは無観客開催でしたが、48年ぶりに自力出場を果たした開幕戦は26’991人の大観衆に包まれたスタッド・ピエール・モーロワ(フランス・リール)。足のケガにより別メニューで調整し、大会直前に戻ってきた#12 渡邊雄太選手が最初の10分間で2本の3ポイントシュートを決め、早速8点の活躍で元気な姿を見せます。「前半の嫌な時間帯に3ポイントシュートを決めて、流れを切ることはできました」と話し、チームを引っ張ります。

 44-52で前半を折り返し、8点を追う日本。3ポイントシュート成功率は40%(6/15本)、フリースローは8本すべて成功し、ドイツに食らいつきます。第3クォーター開始早々、お互いに3ポイントシュートを落とさず、#8 八村塁選手は2本成功。しかし、体格差で上回るドイツがペイントエリアから攻めはじめたことで連続失点を許し、点差が広がっていきます。第4クォーター、#91 吉井裕鷹選手や八村選手がディンフェンスやリバウンドで奮起しますが、その後のオフェンスが決まらず、ボールを失うミスも目立ちます。残り1分を切り、#5 河村勇輝選手が3ポイントシュートを決めましたが、それ以外のラスト5分間はフリースローでしか得点できず、流れを呼び戻せないまま77-97、20点差で開幕戦は敗れました。

 昨年のドイツ戦は後半に追い上げ、63-81。どちらも日本がリードする時間帯はありませんでしたが、前半は対等に戦えたことにトム・ホーバスヘッドコーチも、選手たちもポジティブに捉えています。日本の課題であるリバウンドはジョシュ・ホーキンソンが11本、八村選手が10本と二桁をマークし、チーム総数は39-36で上回りました。オフェンスリバウンドを取りに行く意識づけを行ってきたことで、12本獲得(ドイツは5本)。12本の3ポイントシュートを成功させ、初日に試合のあった8チーム中トップタイ(オーストラリア、スペイン)。ホーバスヘッドコーチは、「後半に相手のオフェンスを止めることが出来なかった」と敗因を挙げます。渡邊雄太選手も、「第4クォーターに連続失点されてしまったのが自分たちの弱さであり、もっともっと成長しなければいけない部分です」と手応えを感じていただけに悔しい敗戦となりました。

 次戦は222cmの#32 ビクター・ウェンバンヤマ選手、216cmの#27 ルディー・ゴベア選手のツインタワーを擁する大きな地元フランス戦。初戦はブラジルに78-66で勝利。ブラジルにはアルバルク東京の#14 レオナルド・メインデル選手が先発出場し、14点と活躍。しかし、第3クォーターにはツインタワーから続けざまにブロックされ、フランスの大きさは脅威です。渡邊雄太選手は「今日のドイツ戦を見れば、ポストから攻めれば自分たちが嫌がって点数が開くことをスカウティングしてくるはずです。そこでやられないようにしつつ、失点しても次のオフェンスに早く切り替えることを意識していきたいです」と次戦を見据え、対策を練って格上を相手に勝機を見出していきます。

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