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女子日本代表:「選手たちのがんばりは世界一に値する努力だった」恩塚亨ヘッドコーチ

2024年8月8日

 女子日本代表も本日帰国の途に就き、恩塚亨ヘッドコーチと林咲希キャプテン、宮崎早織選手に大会を振り返っていただきました。連日ご声援いただきまして、ありがとうございました。

恩塚亨ヘッドコーチ
たくさんのファンの方々に応援していただき、スポンサーの方々に支援していただいたことで立つことができた素晴らしい舞台でプレーできたことに心から感謝しています。選手たちは、前回の銀メダリストという重いものを背負い、たくさんのプレッシャーもあったと思います。その中で、世界一になるために全身全霊をかけて挑んでくれました。選手たちのがんばりは世界一に値する努力だったと思っています。最大限高めてオリンピックに臨もうという意気込みを、共に過ごす中で感じていました。

女子バスケ界に対する責任やもっと良くしていきたい、注目を集めていくための想いも1人ひとりが背負って、ものすごい責任感を持ってがんばってくれた選手たちを誇りに思っています。選手たちの想いを、ヘッドコーチとして勝利につなげられなかったことは申し訳なく、悔しく思っています。

(選手の自主性を重んじる指導法に対し)まずひとつ確実に言えることは、私が怒鳴らなくても選手たちは目標にコミットし、その内容を理解していれば全力を尽くしてくれます。苦しいときも悔しいときも選手たちはあったと思います。でも、そこで私が怒鳴ることなく、人として向き合っていけばしっかりと選手たちはコート上で応えてくれました。すべてをかけて戦うオリンピックの舞台に対して、選手たちはバスケ界のためになんとかしたい、という想いがありました。その重荷をほぐしたり、少しでも戦いやすくプレーできるようにしてあげたかったという無念さはあります。

この3年間を通して、ひとつのことに特化したスペシャリストから全員がアベレージ以上のスキルを身につけることは成功したと思っています。例えば、林選手がピック&ロールのハンドラーとしてプレーでき、髙田(真希)選手はピック&ポップから3ポイントシュートを打つプレーは象徴的であり、それ以外にもみんなが努力して、成長した姿をオリンピックで見せてくれました。

#27 林咲希選手
東京オリンピックから3年間の期間でいろんな選手たちと切磋琢磨してきましたが、オリンピックの舞台で勝つことができなかったのはすごく悔しいというか、言葉では表すことができない気持ちです。どこの国よりも一番練習してきたという自信があり、本当に選手たちはがんばりましたし、スタッフ陣もどうすれば勝てるかを日々考えてきました。でも今回、世界と戦った印象として、本当に相手は強かったです。もっともっと日本の強いバスケを皆さんにお見せしたかったという気持ちが、今はすごく強いです。

敗退後から数日間、いろいろと考えていましたが、相手のフィジカルプレーがすごく強かったです。オリンピックにかける想いも、世界の相手はすごく強かったですし、その気迫やタフさはこれまでの国際試合では味わったことがないぐらいタフな試合が続きました。そこを乗り超えらるようなメンタルやフィジカル、技術ももっともっと必要だと思いました。日本の強さとして正確さが大切ですし、チーム一丸となって戦うことの大事さも感じた大会でした。勝てなかったことが良い経験になり、これからつなげていくためにも何が必要かをもっともっと考えていきたいです。

会場に多くのファンの方が来てくれて、海外の観客は熱いですが、それに負けずにエールを送ってくれました。私たちと同じように悔しい思いをし、一緒に戦ってくれたことも感じています。大会前もこのような結果になっても、変わらずに応援してくれるファンの皆さんが本当に心強かったです。その期待に応えられなかったことが、正直言ってつらいです。

#32 宮崎早織選手
東京オリンピックからこの3年間、パリオリンピックのためにすべてをかけて私は全力で臨んできました。東京オリンピックのときはあまり試合に出れなかったので、今回はただただ楽しみたいという想いで臨み、この期間中はできていたと思います。選手もスタッフも誰ひとりとして負けたくてあの場に立っていたわけではなく、本当に全力でベンチメンバーもコートに出ているメンバーも、スタッフも一緒になって戦うことはできました。個人としては本当に楽しかったオリンピックでしたし、自分の成長を感じることができた大会だったと思っています。

この3年間やってきたことは私たちにしか分からないことです。私が1番オリンピックで印象的だったのは、柔道の阿部詩選手が負けて泣き叫ぶ姿を見て、オリンピックに出る選手たちはやっぱりすべてをかけて、その瞬間瞬間にみんなが想いをぶつけているんだなというのを感じ、すごく胸を打たれました。バスケもがんばらなければいけないと思わせてもらいました。

やっぱりオリンピックはタフなゲームばかりであり、その中でどれだけ選手たちが我慢をして、リバウンドを取られてもゴール下を決められても攻め続けて、チームがひとつになって戦えるかが、今後のロサンゼルスオリンピックではすごく必要になってくると思います。

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