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男子日本代表:日本 90-94 フランス 「落ち込んでいる暇もないので、すぐに準備していくだけ」河村勇輝選手

2024年7月31日

 ベスト8の目標を掲げ、世界を驚かせる戦いに挑む男子日本代表は負けられない予選グループフェーズ第2戦。26,900人の大観衆の前で、地元フランスを相手に互角の試合を見せました。第4クォーター終了間際までお互いに同点に追いつく機会が9回あり、それぞれ9回のリードを奪い合います。残り5分、#5 河村勇輝選手の得点で78-77と逆転し、その後もリードを保ちます。しかし、残り10.2秒、4点リードしていた日本でしたがフランス#85 マシュー・ストラゼル選手がファウルを受けながら3ポイントシュートを沈めます。フリースローもきっちり決め、84-84。10回目の同点となり、40分間では決着がつかないまま延長戦へ。

 ラストプレーに対し、ファウルをした河村選手は「厳しいコールだったように思います。でも、その判断はレフェリーのジャッジがすべてであり、言い訳はできません。微妙なコンテストをしてしまった自分が悪いと思っています」と悔やみます。目の前で見ていたホーバスヘッドコーチは「良いクローズアウトディフェンスをしていました」と紙一重のプレーであり、誰も攻めることはできません。

 延長では疲れが見える日本もオフェンスが孤立してしまって得点が決まらず、逆にフランスは222cmの#32 ビクター・ウェンバンヤマ選手に得点を許し、リードを奪われます。河村選手、#6比江島慎選手の3ポイントシュートで追い上げましたが90-94。惜しくも4点及ばず、48年ぶりの勝利をつかむことはできませんでした。

 大きなフランスを相手に、40分間ではウェンバンヤマ選手を#8八村塁選手らがマッチアップして10点に抑え、#27ルディ・ゴベア選手は45分間を通して7点とペイントエリアをチームで守ります。第2クォーターのスタートは八村選手、#24ジョシュ・ホーキンソン選手、#12渡邊雄太選手を温存し、#34渡邉飛勇選手と#4ジェイコブス晶選手、#91吉井裕鷹選手のユニットでもディフェンスとリバウンドで奮闘します。ホーバスヘッドコーチは「狙いどおりの試合ができました。フランスvsブラジルを見て、ブラジルはウェンバンヤマ選手のところで結構フィジカルにプレーをしていました。そして、このオリンピックでは少しくらい押してもファウルが吹かれません」とゲームプランを立て、それを遂行できたディフェンスを評価します。

 不運にも第4クォーター途中に、2つ目のアンスポーツマンライクファウルを取られた八村選手が退場。代わって入った渡邉飛勇選手はゴール下を守り続け、2本のブロックショットを成功し、そのうちの1本はゴベア選手を止めます。最後の比江島選手の3ポイントシュートにつなげたのも、渡邉飛勇選手のオフェンスリバウンドでした。

 オフェンスでは河村選手が起点となり、6本のアシストと29点、そしてインサイド陣が身体を張ってボックスアウトしたこぼれ球を7本拾ってリバウンドでも貢献。ホーキンソン選手もインサイドのディフェンスとともに、3ポイントシュートを次々と決めて16点を記録し、後半に流れを呼び込みます。「フロアを広く使ってうまく攻めることができ、3ポイントシュートを決められたのが良かったです」とホーキンソン選手は手応えを感じており、ブラジル戦でも継続することを誓いました。

 最後は43%(16/37)と少し精度が落ちましたが、第4クォーターまでは50%近い3ポイントシュート成功率をキープ。日本が目指すバスケを表現できれば、東京2020オリンピック銀メダリストにも対等に渡り合えることは証明できました。しかし、求めているのは結果であり、次戦はフランスに66-78で敗れているブラジルとの予選グループフェーズ最終戦。試合後のコート上でハドルを組んだときに、「まだブラジル戦があり、目標に向かってまだチャンスはあることをみんなで話し合いました。今日の試合で出た課題をしっかり修正し、落ち込んでいる暇もないので、すぐに準備していくだけです」と河村選手が話すとおり、気合いを入れ直して歴史的1勝を目指します。

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