女子日本代表:日本 64-75 ドイツ「相手の対策を上回ることができなかったのが悔しいです」髙田真希選手
2024年8月1日
黒星スタートを喫した女子日本代表は、決勝トーナメント進出へ向けて勝たなければならない第2戦の相手はオリンピック初出場のドイツ。開幕戦はヨーロッパチャンピオンのベルギーを相手に、52.8%の高いシュート成功率で83-69と上回り、早くもオリンピック初勝利を挙げて波に乗ります。体格差のアドバンテージを生かしたドイツにリードされ、追い越せないまま64-75で敗れて2連敗。日本は終始シュート精度を欠き36.5%(23/63本)、勝機を見出す3ポイントシュートも9/30本(30%)と苦しみます。
恩塚亨ヘッドコーチは、「できたチャンスを取り切るフィニッシュ力のところで差が生じてしまいました。チャンスをスコアにつなげられたかどうかの部分で、私たちはファウルを犯してしまってフリースローを24本与えたところが勝敗を分けた大きなポイントでした」と敗因を挙げます。ドイツのターンオーバーは17本とミスを誘発し、ベルギー戦よりも低い37.5%(24/64本)と簡単にシュートを打たせないディフェンスで対抗できていました。しかし、第1クォーターから7つのファウルを犯し、最終クォーターも5分経たずに5つ目のチームファウルを重ね、フリースローから21点を与えてしまったのが悔やまれます。#30 馬瓜エブリン選手は「インサイド陣を止めることができず、すごく責任を感じています」と肩を落とします。
ドイツのエース#0サトウ・サバリー選手には33点を決められました。「アウトサイドからの1on1に関しては、チームでよく絞ってうまく対応できていました。しかし、そこからインサイドに切り替えてポストから攻められたときに、特に前半は得点を許してしまいました」と恩塚ヘッドコーチが言うとおり、最初の20分間で23点を許します。「後半はボールを持たせる前に勝負し、トラップのタイミングがうまく機能してアジャストできるようになりました」と10点に抑えます。しかし、そのうちの6点がフリースローであり、最後までファウルによる失点が重くのし掛かりました。
ドイツとの公式戦は1998年FIBA女子世界選手権(現ワールドカップ)以来ですが、リサ・トマイディスヘッドコーチは東京2020オリンピックまで長くカナダを率いており、日本を熟知する指揮官です。幾度となく対戦してきた#8髙田真希選手も、「日本のことをよく知っている分、すごく研究されていました。自分たちが相手の対策を上回ることができなかったのが悔しいです」と11点及ばず、2連敗。決勝トーナメント進出へ向けて厳しい状況になりました。
予選グループフェーズ最終戦は、東京2020オリンピックの準々決勝で接戦を演じたベルギーです。その前回大会では4点差で辛勝し、2018年FIBA女子ワールドカップも延長の末、77-75の2点差で勝利していますが、実力は拮抗しています。FIBAランキングでは日本の9位よりも上に位置する6位のベルギーであり、直前の強化試合では負けています。#13 町田瑠唯選手は「相手はパッシングが上手いチームなので、そこで自由にさせないようにするためにも、アグレッシブにディフェンスすることが大事になります。日本のしつこさをしっかり出せるようにしていきたいです」と話し、やるべきことは分かっています。修正点も勝ち筋も見えていますが、2連敗して後がない状況に対し、「毅然と前を向いていても、心の底から気持ちを出すことがすごく大事になります。しっかりと声をかけながら、気持ちを切り替えることが今は一番重要です」と髙田選手はみんなの戦うメンタリティーを取り戻し、3日後のベルギー戦を迎えられるようもう一度チームの士気を高めます。
決勝トーナメント進出へ向け、ベルギーに勝利してグループCの3位になることが大前提になります。現時点で試合数は区々ですが、得失点-37の日本は最下位にいます。なるべく多くの点差をつけて勝利することも求められ、他グループの同率で並ぶ3位チームよりも得失点差で上回らなければなりません。